キタの外れのちっちゃなバーで
どうせ飲むなら楽しく 飲めと
バーボン注ぎ分け 諭(さと)してくれた
姉(あね)さん気取りが 身に沁みて
思わず涙がこぼれたよ
あゝ あの女(ひと) 大阪の女(ひと)
堀江 浜筋 西陽のあたる
狭い塒(ねぐら)に花持ち込んで
祝ってくれたよ 二十歳の春を
あの時心底 惚れたんだ
あれから何年経ったのか
あゝ あの女 大阪の女
故郷(くに)じゃそろそろ辛夷(こぶし)が開く
馬鹿な倅(せがれ)とお袋さんが
嘆いているだろ 麦踏ながら
未練を断ち切り帰ろうか
今宵も夢みる 徒(あだ)枕(まくら)
あゝ あの女 大阪の女
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