人はこころや銭やない
泣いたらあかん 泣いたらあかん
別嬪(べっぴん)台なしや
飛田のお店に 出るという
十日戎の前の晩
あんたがいうた 言葉を忘れへん
うちは今でも 忘れ 忘れへん
*泣きながら通天閣見上げ
これでウチの人生終わりやと思った
けど死んだらあかん 精一杯生きてみよ
あんたの言葉きいてそう思たんや
何が不足や知らんけど
すねたらあかん すねたらあかん
男がすたります
無い無い尽くしで来たクセに
愚痴を肴(さかな)に はしご酒
道頓堀の鴎に嘲(わら)われる
うちも厭(いや)です 嫌い 嫌いです
*なァあんた
ヤケ酒呑んでも何にも変わらへん
この世で起こったこと
この世で納まらん筈がない
山より大きい獅々は出えへん
気を大きい持ちいなァー
夢を捨てたというのなら
ひろうて上げる ひろうて上げる
大事にあたためる
花の十九と十五まで
共にどぶ板踏んだ仲
焼けぼっくいに今こそ火をつけて
うちと一緒になれ なれへんか
うちと一緒になれ なれへんか
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