結ばれたその関係に微かな罅(ひび)が見えた
霞(かすみ)がかるその心情で確かな日々が消えた
信じれば信じる程に想いは積りゆくのに
振り払う様な仕草で重いと貴方が言う
嘘の様な本当の様な言葉で離れていくのね
その瞳がこの心音が映し出した 本心を
ただ一心に貴方の声を握り締めていたのにね
その一瞬で貴方のことが鋭く冷たく見えたから
張り詰めた糸の先には貴方の背が佇んで
赤く濁る二人の縁千切れそうに軋(きし)んでいる
他の誰に貴方が惹かれ近づこうと動く度に
糸を伝って痛み始める貴方と結んだところが
ただ緩衝材(かんしょうざい)を求めていた振り落とされる着地点に
絆の様に見えた其れが裏切り付ける心、傷だ
まだ消えないで残っている
ただ逡巡(しゅんじゅん)と痛みの中で
ただ一心に貴方の声を握り締めていたのにね
その一瞬で貴方のことが鋭く冷たく見えたから
切れて離れていくのだろう二度と触れられない程に
その一生で感じて欲しい滲(にじ)む私傷と痛みを
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