冷え切った前髪が揺れている
見下ろす世界を透かした
藍色は世界に瘡蓋の様に張り付いて
断線しかけているイヤホンも
先刻までそれと同じ様に
私の心の傷まで塞いでくれていたのにな
♪
充電はとうに切れかけていた
巻き戻すなんて出来ないや
諸共世界の瘡蓋がまた剥がされてゆく
スニーカーも
冷えたコンクリートも
手に付いた柵の赤錆も
只私のことを見ていた
二度と逢えないパレードの様な
夢を思い出す
光る詞以って
濡らした頬に触れたその手の平
(フレナイデ)
忘れた筈の優しさを知った
眩む 眩む
朝が喰って飲み込む昨日に振ったその手の平
(フレナイデ)
光の方へ何かが引いたんだ
♪
明ける 明ける
朝を待った
貴方の詞で今
震え堪え踏み出す一歩
遠ざかる夜に振ったその手の平
(イカナイデ)
巻き戻る様に明日が沈んで
青い星が降った
足元に散った煌めく光源は
(イカナイデ)
貴方が歌ったパレードの様だった
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