昨宵 あなたが忘れていった雨傘
水玉模様がほろほろと
ぼくの晩のお使い一緒にね
斜に飾せば五月晴れ
飛んで往き来の濡れ燕
傘はきみに逢いたいよっていってるよ
ぼくも少しは逢いたいよな気もするし
こんど雨の日遊びに来ませんか
だからどうぞ遊びに来てください
でももう逢いには来ませんか
もう逢いになんか来ませんよね
あなたに伝えたいぼくの本当を
こんな切ないペンで書き切れぬのなら
いっそのこと喉掻き切れた方がどんなに
楽だろうにねと想いつつ
楽だろうにねと想いつつ
昨宵きみに書いた水色手紙
水玉泪で虹が架かり
煙草で火を付けもしてしまった
こんど雨の日逢いに行きたいな
傘も逢いたいっていってるし
ぼくもほんとに逢いたいし
こんど逢えませんか
いやもう逢えませんね
もう逢うのなんてだめですよね
ぼくさえあの時大人しくしていて
きみを識らぬふりできていたら
五月晴れの中の夕立ちのように
束の間の雨宿りで済んでたらどんなに
楽だったろうにねと想いつつ
楽だったろうにねと想いつつ
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