僅かな命だと
話すあなたの目が揺らいだ
緩やかに確かに時が過ぎる
虚ろな日々を綴っている
冷え切ったその手を握っても
乾いた咳嗽が静まることはなかった
明日が見えなくたって
僕が照らすからまだ消えないでよ
春を待つ声がひらひら響いて虚空を舞ってる
白雪のように 花のように ただ 儚く
溶けてゆく時の中
交わした温もりが冷めたら
そんなあなたを
春風が攫ってく
♪
少しの別れだと
作り笑うあなたが言った
今に途切れそうな息が白む
痩せ細る手の握り返す
力も脆弱になってく
この部屋だけは時が止まればいいのに
いつしか歩けなくなって
話せなくなって消えてしまうのね
唯一つだけのその命はきっと巡り巡ってく
その度出逢って同じように恋をしてゆく
「ロマンチックだね」って笑うのは
褪せたフィルムの中
並ぶ二人が
透明に変わってく
♪
朝 目が覚めたら
全てが夢であってさ
隣であなたが笑っていたらな
そんな願いも雪消と去って
春の匂いがする
華やぐ季節にあなたはいないのね
♪
春を待つ声がひらひら響いて虚空を舞ってる
白雪のように 花のように ただ 儚く
溶けてゆく時の中
交わした温もりが冷めたら
そんなあなたを
春風が攫ってく
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