ハロー ハロー それには
鼓膜が震えた
そろそろだと思っていた
涙は落ちるが
♪
「ありがと」それだけ
最後に言えてよかったよ
「案外 素っ気ないね」って
あなたが言うのか
二人のためのさようならなんて欺瞞でしかなかった
後悔は 口にすると美しいから
私しかいないあなたは最初からいなかった
それでいいじゃないか
私が買った苗で育てた
トマトはいつか腐るだろうか
例えば 水のやり過ぎなら
どれほどの僥倖か
今頃 きっと赤く育ってさ
あなたの傍にいるだろうか
皮肉な
話ですが
♪
私は思っていた
最後にこう思っていた
あなたが味方じゃなくて
本当に良かったと
きっと大切にしても されても 距離が埋まらなかった
優しさは愛じゃないから 形がないから
大切に育てたものは似ても似つかなかった
それじゃ仕方ないね このままじゃ
♪
じゃあな 元気で
幸せになってね なんて思わないよ
私は どうにかうまくやるから
心配しないで 偶には 電話でもして
♪
ハロー ハロー 今朝方
手紙を宛てたよ
熟していたかな
あなたと私は
宛名の無い便箋を
片手に あなたは何を思うのか
私との思い出
なんて食べてしまえよ
そしたら
あなたが言った「潮時」なんてさ
私はとっくに感じてんだ
それでも生きていくつもりだったよ
本当だよ
少なくとも 私は
きっと赤く育っている
あなたも捨てられずに持ってる
大事な
何かのように
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