朝方の青い空気 結局眠れなかった6時
空っぽになった2段目の棚 忘れていった蝶々のピアス
雨の匂いがした
夕方の下り電車 座りたいから各駅停車
代わり映えもなく進む日常 絶え間なく移り変わる小説
雨の匂いがした
通学路で男の子が 折れた傘で笑った
濡れたアスファルトは マーガリンみたいな匂いだと笑った
いつか失くした宝物 もう探すことはないだろう
きれいなものを踏みにじって ゆっくりゆっくり歩いていく
集めていたビー玉は 今じゃもう欲しがったりしない
懐かしさと寂しさの横で 雨の匂いがした
夜型のひどい生活 いつの間にやら近づくアラーム
点けているだけで安心なテレビ 選ばなかったニュース番組
雨の匂いがした
通学路で男の子が 折れた傘で笑った
喉が渇いたなら 上を向いて雨を飲むんだと笑った
いつか失くした宝物 もう忘れてしまうのかな
綺麗な物を買い漁って ゆっくりゆっくり歩いていく
集めていたビー玉は 今じゃもう輝いていない
懐かしさと寂しさの横で 雨の匂いがした
通学路で男の子が 折れた傘で笑った
失くしていく僕の 子供の頃のあだ名を呼んで笑った
雨の匂いがした
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