水面に揺れた光のように
遠くに見えた君の溜め息
集めては閉じ込めた
切ない味だ
足跡が消えた砂の上に
重ねたヒレがやけに重い
歌っては待ち侘びた
あの日の背中
まとわりつくのに
空を切るみたいに
君の口を遮るのは
私じゃないんだね
マーメイド
またね、きっと
今日も唄うよ
あぁ、ドレミファソ
今はどこで誰を想って
その足で
歩いているのでしょう?
マーメイド
またね、きっと
この唄声は届かないまま
漂いながら、彷徨いながら
淡と消えた
海風に揺れた長い髪を
撫でたその手が梳かす孤独と
鮮やかな星を帯びた冷たい涙
触れたはずなのに
決して埋まらない
距離を越えようともがいても
君はいないんだね
マーメイド
またね、きっと
今日も唄うよ
あぁ、ドレミファソ
今はどこで誰を想って
その手で
抱きしめているのでしょう?
マーメイド
またね、きっと
この呼声は届かないまま
漂いながら、彷徨いながら
空に消えた
たとえ泳げなくなってもね
たとえ唄えなくなってもね
この手足で ただ横で
生きていたいだけ
マーメイド
あぁ、なぜいつも
歌を唄うの? もうわかってるよ
それでもね、またここへ
伸びる足跡探してしまうよ
いつまでも
マーメイド
またね、きっと
今日も唄うよ
あぁ、ドレミファソ
今もここで君を想って
この声で叫び続けてるの
マーメイド
またね、きっと
この泣声が届かないなら
どこか他所で誰かと幸せになるね
さようなら
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