映し鏡の互いを見つめ続けるだけ
裂かれた花びらは散ることも許されず
明確な終わりすら訪れることはない
過ぎ行く時の中で僕は何になれただろうか
存在の証を必死に手繰り寄せた
桜を纏った君を 請う僕は
あの空を見上げ泣いた
もう一度 もう一度願って
桜並木を 夢見て眠った
落ちた 桜今僕を照らして
落ちた 涙今君を隠して
桜に擬えた君を 呼ぶ声は
この空を舞って消えた
もう一度 もう一度だけと
枯れ木の下 首を垂れた
水面に映る桜色の私消えて
その名呼んでも聴こえない
幾億の中で何が出来た
君の残した言葉が
ずっと降り注ぐ
無邪気な子供の笑顔のように咲く
裏側はこんなにも傷だらけなのに
ただただ観ていることが
こんなに苦しいだなんて想像もしてなかった
それでもひとひらの桜から目を逸らさずに
全てを受け入れ その先を見据えた
その笑顔を忘れないように
いつまでも
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