手作りのブランコ竹の水鉄砲
チラシの裏に描く真っ白な自由帳
金はないがそこに彩があった
無邪気に戯れた一時の団欒
参観日一人だけ相の違う保護者
ニケツで乗せてくれた電動自転車
垂れ乳の素っ裸で歩き回ったボロ部屋
ハエ叩きは必要ねえ全て素手の神業
遠い将来はプロ野球選手に
あなたの誕生日にヒーローのインタビュー
今じゃヒーローどころか悪役だな
俺の失態をどんな面で見てんのかな
両親がおらん時もそばにいてくれた
どんな困難があろうと笑顔だけは消えなかった
戦争を生き延びた大和なでしこは
戦わない俺に何を告げるんだろうな
しわくちゃの笑顔よみがえる今も
たいして離れてもねえ俺はここにいるぞ
カタツムリみたく丸まったその背中は
困難を前のめりに生きた現れだろ
時間が経つだけで実感が湧かねえ
死んでも生きてくれ俺は信じてるぜ
つまんねえ生き方で裏切ってごめんな
こっからは俺の道だ
親父が釈放されて引っ越しを決めた
独り身になるばあちゃんは不満げな様子だ
大丈夫だって俺が毎回遊びに行く
孤独にはさせねえから心配はすんな
その言葉が俺の初の嘘になった
時は経ち大人になり会う機会も減った
時より掛かってくる電話すらも出なくなり
繰り返す入院には慣れすらも生まれた
ベッドの上ではきっと孤独だったはずなのに
その時に何で気づいてやれなかったんだろうな
痩せこけた姿で無理して立とうとするな
もう無理して笑うな
幸せが何かもわからねえが
何かとありがとう明日も歌い続けるよ
少し遅ればせながらこれが俺からの気持ちだ
BGMにもならねえか
しわくちゃの笑顔よみがえる今も
たいして離れてもねえ俺はここにいるぞ
カタツムリみたく丸まったその背中は
困難を前のめりに生きた現れだろ
時間が経つだけで実感が湧かねえ
死んでも生きてくれ俺は信じてるぜ
つまんねえ生き方で裏切ってごめんな
こっからは俺の道だ
2011、11月29俺の誕生日にクソなプレゼントだ
温かい手の平も絶やさない笑顔すらも
今じゃ動きなく冷えて嘘みたいに無表情
普段は早起きのくせしていつまで寝てる
いつものように濃いめの味噌汁を作ってくれ
そっか起きないのか
せめて死ぬ直前に後悔をしてなけりゃいいな
根拠なんてねえけど不死身だと思っちょったよ実際
生きてれば聞きたい
まな板の上に響く包丁の音色や
鼻歌混じりのあの演歌がまた聞きたい
あなたが好きな庭一面の花は共に枯れ
土へ還り雲の上へと舞い散った
旅立って気づいたよ俺宛の日記
内容は伏せとく2人だけの秘密
しわくちゃの笑顔無理せんでいいよ
安らかに寝なよそこで待っててよ
カタツムリみたく丸まったその背中は
困難を前のめりに生きた表れだ
魂は消えないって言葉信じてみたい
そうすればこの歌も届いてるはずだから
死んでも生きてるよ少し笑えてるよ
あんたの娘は俺が守っていくからよ
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