あれを御覧 楽園のようだ 響き渡る鐘は 白銀の音色
落日 小さな焔が群がれ集い 嗚咽まじりの赤い川
流れた跡は 花が咲き 最後の夕日に祈る
不快な音色 妬ましく 背後の丘から聞こえてくる
朽ちた大樹が香り 目障りな鐘が胸を刺す
世界を覆い 抱く腕で 此処は呪わしく展望は陰る
洗礼と葬送は絶え間なく続き 生は儚く消える夢の如く
「気が狂いそうだ」
雲が晴れ 星が消える
「あの後ろから」「後ろから」
「遥か遠くから」「遠くから」
「あの人が来る」「死が来たる」
悲嘆が聞こえる 浅はかさは 星を隠し
煙霧を煽る不気味な風 陰影を連れて 溢れだす
灰色の女 欠乏 罪責 憂愁 困窮 暗闇から這い出る 恐慌の権化
「其処に居るのか」「嗚呼、居る」
「誰だと問う」「此処に来ている者だと謂う」
「去れ」「私は来るべくして来た」
この眼を持って生まれ 視るためだけに存在する
万象は永遠の装飾 近く遠く 映るもの
遍く全ては美しい
猛る烈火と 棚引く黒煙
地獄の蛇が絡み付き 空ろな大樹は焼け爛れる
失い 忘れ 朽ち果てて
探した 理想の果てに 解き放ち
かつて 私が 求め続けた 刹那に 至りて
「もう助からないだろう。その先は....破滅」
夜が更け 闇は深く 何も見えず しかし光は内に在る
「自らで獲得したものこそ 享受する価値がある」
我が生の成すべきもの 未来永劫 滅びはしない
地上のことは知りつくし 天上に昇ることはない
見えぬ空想を棄て 地を踏み 過ごす日々を掬い取る
救いを求める呪われた人々が 灼熱の中から腕を伸ばす
狭く苦しい場所で 罪人は夢を見る
苦難を超え 幸福を享受し その瞬間に満ち足りず
半端な眠りに 窒息し 永遠の闇に捕らわれ 内に巣食う
歓喜と苦痛に餓え 明日を待ちながら迷う
残響する陰気な言葉 空ろに漂い 鈍く響く
嘗ての冒涜 身も心も呪い 暗いものを掴む
今は唯 遠く離れ 夜の夢へ 忘れ去る
嗄れ声は何と啼く 凶と啼く
幻と兆しが鳴り 怯え続ける
失い 忘れ 朽ち果てて
探した 理想の果てに 解き放ち
かつて 私が 求め続けた 刹那に
弔い 華は 散り落ちて
終わらぬ 世界の詩を 叫んでも
声を 上げ さあ 信じるままに 永遠に 眠って
陰鬱な爪で 捕らわれた蝶のような光
翅を毟って 烙印を押せば 焔に溶けて 沈むだろう
栄光の中へ飛んでゆく 汚れを払い虚空を掴む
彼の光 華を散らし 罪は祈りに変えて謳を鳴らす
「落ちろ--」
「瞬間よ止まれ、汝はいかにも--」
美しくき 瞬間を止めて
至高たる 滅びを謳う
あの優しい 場所へ還りゆく
嗚呼 終わらぬ黄昏へと
「色褪せろ」
「真理の焔 浄化の凱歌 永久を攫い 言祝ぎを吹く」
あらゆる享楽も幸福も 満たすことはなく
移ろうときを 追い求め
終わりの空虚な瞬間を引き留めた
さあ 時は止まった 静寂の中で針は落ちる
事は終わった 過ぎ去った
永遠の創造の意味 虚無と忘却の意味
始めから無かった 回り巡って
永遠の虚無
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