傾いた心を平らにしたくて
忘れかけてた歌を口ずさんだ
流れる涙を拭うことはしなかった
今日を覚えておきたかったから
傘があれば濡れないと思ってた
この傘で誰かを守れると思ってた
みんなの傷も 僕自身の傷も
思ってたよりずっと深かった
もっと強く思わなくちゃ
中途半端では誰も救われない
決めたよ 僕の守りたいものは
僕自身だけでは足りない
この雨の冷たさを恨むより
雨上がりの空を好きでいよう
傘がなくても歩かなきゃいけないのは
誰よりも僕だった
さよなら、僕の、僕だけのヒーロー
頼られることにはもう慣れたかい
君の小さなその手が
大きな優しさになりますように
傾いた心を平らにするには
歌でも口ずさんで歩けばいい
流れる涙を拭うのはもうやめなさい
忘れられぬ今日になるから
そっと長く息を吐いて
途中で切れたとしても構うもんか
決めたよ
「守れたらよかった」
なんてもう二度と言わない
この雨空の暗さを嫌うより
透き通る空気を愛していたい
傘がなくても歩けるのを見せるから
僕に縋ってる誰かのために
さよなら、僕の、僕だけのヒーロー
背負った重さにはもう慣れたかい
君の小さなその手が
抑えた鍵盤から光が鳴る
君の大切なものを今度は
救えたらいいね
この雨が降り止む頃には
萎んでた花も開き直すだろう
傘を離した右手は空いたから
誰かの手を引いて歩けるね
さよなら、僕の、僕だけのヒーロー
受け止めることにはもう慣れたかい
君の小さなその手が
大きな優しさになりますように
君の小さなその手が
抑えた鍵盤から光が鳴る
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