いまそのドアの鍵が開いた
震える指伸ばし ひとつ深く息を吸う
いまこの胸の高鳴り押さえ
幾億の夢を手に あなたの元へ会いに行く
明けない夜を背に
紡いだ糸手繰り
思い出携えて
大きな扉を強く見つめる
朝日に恋焦がれ
切れた弓抱きしめ
色褪せた写真を
涙で濡らした日々は置いていく
失われた夢のページ
誰かが破り捨てた
抜け出せないラビリンス
高く空を舞う鳥のように
夢の行方追えたのなら
地図は色を掴むだろう
五色(ごしき)の軌跡描いて
この一歩踏み出す
まだ響いてる あなたの言葉
私の名前呼ぶ 低く深いその声も
まだ覚えてる あの日の温度
迷わずに私を 見つけ出して手を取った
絢爛(けんらん)の春の丘
千の夜明けに似た夏
風に舞い揺れる秋
すべての音色を許さない冬
どの記憶にもそう
濃く影を落として
足跡も残さず
私の前から姿を消した
手を伸ばせば届きそうな
夢の楽園仰ぐ
目を開ければこんなにも
あなたへの道は開けてた
言祝(ことほ)ぎの音 一身に浴び
歯車は動き出す
さよならも言えなかった
あの夏に向かい
破れた地図 欠けたパズル
モノクロのミュージアム
まとわりつく迷宮に
終止符を打つ鐘が響く
光溢れ 優しい声
私を包み込んだ
これが最後のステージ
もう 離さないで
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