波打ち際 闇に浮かべた花束
蹲み込んで裾を濡らす黒いワンピース
見果てぬ空の青さ恋しく
あなたが唯一残した世界
逸れぬように握りしめても
解けた掌から溢れる砂粒
海のように眠り続けるのが
あなたに許された祈りならば
青白い頬に月が流れ込んでも
まだ夜は明けない
♪
何から話そう あれからの物語を
生まれ変わるまでの夢路
新しい名前には慣れたかな
「可哀想に」
玩ぶ貝殻の海鳴り耳元で囁いた
燦々と祝福の鐘が鳴る
その痛みに揺られながら
嗚呼
途切れることのない永久の瞬き
ネメシスの眼差し
明日はもう来ないだろう
♪
海のように眠り続けるのが
あなたに許された祈りならば
青白い頬に月が
ただ一人
晴れ渡る空の下
花弁掬い上げて笑う
寝息のように寄せては返す
海があなたならば
寂しくはない
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