遠い夢を見ていた
通学路の桜並木
後に続く無邪気な貴方は
僕の事を誇りに思う、と
見棄てられたままの
亡骸に根を伸ばすように
生を悟る涙の火花は
容赦無く幼き日々に散らす
履き違えた気高さの枝に絡まりながら
慚愧の夜、揺れる汚れた我が身を忌み詛う
燃えるように
咽ぶように
ただ、崩れ逝く揺蕩う生命よ
殺めたこの手で無様に
奏でて下さい
零れ落ちた最期の灯は
今、潔く彼方へ流して
今度はどうか
永遠に穏やかな
廃になって
夢水面
吹き溜まり
獅子威し
幾許年
待ちぼうけ
花時雨
薄霞み
四肢落し
力無き
待ちぼうけ
嗚呼
皆は何処へ?
僕に罰を与えて
癒えない心にもっと痛みを
風化される微笑みと
有り余る血潮に花束を
この闇が朽ちるまで
僕は僕でいたい
燃えるように
咽ぶように
ただ、生き爛れ赫う生命よ
僕を司る全てに
終わりを下さい
垂れ落とした火の達磨は
今、醜艶を木の芽に飾って
貴方はどうか
手を伸ばさないで
見届けて
崩れ落ちた素顔に
積もる春塵と曙
きっと貴方も清らかな瞳で
僕の事を見棄てるでしょう
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