サビついたポストに久々の手紙 どこからともなく
間違えた命の終わりに見たかった場所の写真が添えてあったの
♪
わずかな狂気と自覚が 甘い甘い希死念慮を掘り起こした
退屈な檻の中 白黒天井眺めて
間延びしたSOS 当然誰にも届かず
書き残す言葉とわずかばかりのお菓子を
持って出かけるの
「逃げ出してやるんだ」
遠き日に見た月気球追いかけて 旅に出ようよ
神様がくれたこの世界と躯とが大嫌いだから
♪
初めから何も持っていなかった自分に
最初で最後のチャンスを与えよう
大空を泳ぎたくて あと一歩の勇気が足りなくて
ふと誰かの声を聴いた「しにたくなったらこれを飲むといい」と
小さなカプセルを ぽいと口の中放り込んで
甘くて楽しすぎる味がしたのでしょう?
空を飛ぶ魚たち 泳げる気がした
昼が 音も無く 夜へと置き換わる
貶められ続けた願いを もう一度祈る
生まれ変わった時
なりたかった自分になれますように
♪
「ねえ、世界 どうして一番欲しいものは
失いたくないものは手から零れ落ちるの?」
「ねえ、世界 ホントは死にたいだなんて言葉、選びたくないよ
それしか知らなかったから」
「ねえ、世界 ホントは知ってたよ解っていたよ
しにたがりにつけるくすりはないって」
幸福の音を詰めたカプセル シュガー
救われた気がした ほんの少し遅かったけれど
私いま幸せだよ だけど何故かな
さみしい
でも怖くはないよ 神様がくれたこの世界が全部 大嫌いだから
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