遠い遠い昔から 言い伝えはありまして
読みかけの本の続き
ありがたくないことに 虫達は騒々しくて
嫌になる
どうやら夏はもうすぐそこまで来ていて
風の匂いを感じる
ちょうどまさに今日みたいな
夢みたいなあの日のこと
思い出すんだ
光りを纏った
それはまるで
天をかける流れ星のようで
ほら 動き出したんだ
私の 私たちの夏が
こぼれそうな 溢れそうな
星空を 目指し駆けていった
小さな小さな流れ星は
モノクロな ただの毎日を
非日常に染めていく
例えどんな 辛いこと
苦しいこと
泣きだしたいこと
何があっても大丈夫だから
ほら 願うんだ
駆けてゆけ 天照らせ
ちょっとだけ背伸びして 甘くないコーヒーを飲む
やっぱりまだ早かったみたい
無邪気なこの時間が ずっとずっと続けばいいなって
願ってたけど
さよならの時
もう泣かないと
交わした約束
今でも生きてる
ほら 流れだしたんだ
私の 私達の刻が
こぼれそうな 溢れそうな
悲しみの流れ星はもう
見せられない 見守ってるから
もう 振り向かない
幸せを掴むんだ
何処まで行けるか
まだまだまだまだまだ先は見えないけど
今はもう一人じゃないんだ
手を伸ばせ
こぼれそうな 溢れそうな
星空を目指し駆けて行った
小さな小さな流れ星は
幸せにたどり着けたんだ
二筋のアマツキツネ
例えどんな辛いこと
苦しいこと
泣きだしたいこと
何があっても大丈夫だから
ほら 永遠に
駆けてゆけ 天照らせ
永遠に
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