Kishore Kumar Hits

新東京 - Juyou lyrics

Artist: 新東京

album: 新東京 #2


「さようなら。」
全てが砂に消えてしまった朝は、
やけに清々しい空気に満ちていた。
うす汚い文庫本を手に取り、
パラパラとページをめくる。
やがて一体どこまでが自分を表す領域なのかが、
分からなくなってしまう。
自分と外界を隔てる
"布のようなもの"が靡き、
ぼんやりと滲んでいく。
今思えば、昨日彼女にしたことは、
この上なくひどいことだったような気がする。
儀式的にあついコーヒーをすすると
布の内と外は、より一層滲んでいく。
か弱い声で誰かの名前を呼んだ
深い森の奥底もう
ここには誰もいない
外の世界に濡れた身体ごと
溶け出して、溶け出して、溶け出してゆく
さっきまでの自分にそっと別れを告げて
二人包んでいた熱も
ついに跡形さえも全て消え失せて

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