雨が止んだら
このカフェにいる理由が
ひとつ減っちゃう
コーヒーはとうに冷めて
君が忘れた傘
いつまでも持っていたい
君ともう話せないのなら
春の長い雨の日
窓越し信号が滲み揺れる
雨足強まり
灰色の空どんよりと
君は今頃
ずぶ濡れになっていそう
君が忘れた傘 心なしかさみしそう
小洒落た色がしょげている
春の長い雨の日
退屈が泳ぐカフェで
確かにそこにいたのに
君がいた時間はもう遠い
急に空が晴れて 人々は動き出す
私だけが2本も傘持って
カップの縁をぼんやり眺めてる
もうきっと会えないと
わかっているはずなのに
ドアが開くと
君が居るような気がして
私バカみたい
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