絡まった蜘蛛の巣があたしを指差して 浮ついた胸の奥に皮肉を投げる
快楽に溺れし人の涙は 儚き夢の証
彼方に生きる民にあたしは無力 憂うべき運命に何を祈る
現実に流れし人の涙は 眩しき夢の魂
垣間見た心の中咲く 一輪の花の色は見えぬ
妖艶と麗しき罪の名は 忌々しき愛と共に在りし
夜を越えあたしの夢今開く 胸の中に宿りし恋の詩
「一夜の戯れよ」と淡として 餞の辞を捧げましょう
♪
切なき胸の内は一向隠して 今宵の静寂に吐息は溶ける
甘美な唇に伝う指先 密かに濡れてゆく
さんざめく光の中待つ 罪深き人の影は見えぬ
永遠と唄われし罪の名は 儚き愛のもとに宿し
日々を越えあたしの夢今散らし 胸の中の扉は閉ざしましょう
一夜の戯れにも煌煌と 燃え盛りし愛を冷ましましょう
♪
無造作に絡んだ指を解き今 この胸の熱りは癒えよう
恍惚と喘ぐ声は空に消え 日溜まりの花と変わるのです
また芽吹くのです そう生きるのです
やがて時は満ち人は変わるもの 強く儚き愛と生きるもの
つれなき恋路をただ阻むのは「あたし」という名の影無双
夜を越えあたしの夢今開く 胸の中に宿りし恋の詩
「一夜の戯れよ」と淡として 餞の辞を捧げましょう
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